いつからこうなってしまったのか、自分でももう分かりません。最初はただ、仕事が忙しくてゴミ出しを一日忘れただけだったはずです。それが二日になり、一週間になり、気づけば玄関までゴミの袋が迫っていました。袋を開けるのも怖くなり、新しいゴミをその上に置いていく毎日。コンビニの弁当の空き箱、飲みかけのペットボトル、読み終えた雑誌。それらが私の居場所を少しずつ奪っていきました。最初は申し訳ないと思っていたけれど、次第に感覚が麻痺し、この景色が当たり前になっていったのです。管理会社から電話が来たときは、居留守を使いました。ドアを叩く音に怯え、息を潜めてやり過ごす時間は地獄のようでした。でも、ついに届いたあの一通の手紙、賃貸借契約解除通知書と書かれた赤い文字を見たとき、全身の血の気が引くのを感じました。そこには、私がこれまで目を背けてきた現実が、冷徹な文章で書き連ねられていました。近隣からの苦情、悪臭、火災の危険。それらはすべて事実でした。自分でもこの部屋が異常だとは分かっています。でも、どこから手をつければいいのか、誰に助けを求めればいいのか、暗闇の中で足掻いているような状態です。このままでは私は行き場を失い、路上に放り出されるのでしょう。契約解除というのは、私という人間を否定されたような、社会との繋がりを断たれたような、そんな絶望感を伴うものでした。部屋を汚したのは私ですが、心が悲鳴を上げていたことに、誰も、私自身さえも気づいてあげられなかった。その結果が、この紙切れ一枚による宣告なのです。今はただ、このゴミの山の中で膝を抱え、明日が来るのが怖くてたまりません。大家さんには申し訳ないという気持ちと、自分はどうして普通に生きられないのかという情けなさが混ざり合い、涙も出ません。もし、もっと早く誰かに頼ることができていたら、この手紙を受け取ることはなかったのでしょうか。契約を解除されるということは、私にとっての最後の居場所を失うこと以上の、大きな意味を持っている気がしてなりません。