ゴミ屋敷を自力で片付けようと決意したものの、作業を始めてすぐに多くの人が直面するのが、「要るか要らないか、すぐには判断できない物」の扱いです。思い出の品々や、いつか使うかもしれない趣味の道具。これらを一つ一つ吟味していると、貴重な時間が過ぎ去り、片付けは一向に進みません。この判断の停滞を打破し、作業を劇的に加速させるための一つの有効な手段が、「レンタルコンテナ」を一時的な避難場所として活用することです。 レンタルコンテナとは、月々の料金で借りられる屋外型の収納スペースのことです。このコンテナを「保留ボックス」の巨大版と位置づけることで、自力での片付けに革命が起こります。片付けの最優先目標は、まず生活空間、すなわち足の踏み場を取り戻すことです。そのため、「捨てる」と即断できた物以外は、深く考えずに全て段ボールに詰め、「保留」とマジックで書き込み、レンタルコンテナへと運び込んでしまうのです。 この方法の最大のメリットは、精神的な負担を大幅に軽減できることです。「捨てる」という苦しい決断を一旦先送りにできるため、罪悪感や喪失感に苛まれることなく、目の前の物を機械的に箱詰めしていく作業に集中できます。これにより、部屋の中の物は驚くべきスピードで減っていき、まずは清潔で安全な生活空間を確保するという、第一目標を短期間で達成することが可能になります。 部屋が綺麗になり、心に余裕が生まれた後で、初めてレンタルコンテナの中の物と向き合います。数週間、あるいは数ヶ月間、コンテナに預けた物なしで生活してみて、一度も「あれがないと困る」と感じなかったのであれば、それは「今の自分には必要ない物」である可能性が高いと言えるでしょう。時間と距離を置くことで、片付けの最中にはできなかった冷静な判断が下せるようになります。 もちろん、レンタルコンテナには月々の利用料がかかります。しかし、その費用は、専門業者に依頼する費用に比べれば僅かなものです。何より、自力での片付けが挫折してしまう最大の原因である「判断疲れ」を回避し、計画を確実に前進させるための「時間と心の余裕を買う」投資だと考えれば、その価値は計り知れません。自力での片付けという困難なミッションを遂行するための、賢い戦略の一つとして、検討してみてはいかがでしょうか。