2025年11月
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変わる私新しい部屋の物語
私の部屋は、かつてゴミ屋敷と呼ばれていました。床には物があふれ、カーテンは閉め切られ、光の届かない場所でした。しかし、「ここから抜け出したい」という強い願いを胸に、私はある日、片付けの専門業者に依頼することを決意しました。作業当日、プロのスタッフの方々がテキパキと作業を進める姿に、私はただ呆然と立ち尽くしていました。長年溜め込んだゴミの山が、みるみるうちに減っていく様子は、私にとって感動的でさえありました。そして数時間後、全ての作業が終わり、見違えるようにきれいになった部屋に足を踏み入れた時、私は深い安堵と、言葉にできないほどの喜びを感じました。窓から差し込む明るい光が、私の心の中にも新しい希望を灯してくれたようでした。それは単に部屋がきれいになっただけでなく、私自身の心の中に長らく積もっていた重荷が、一気に取り除かれたような感覚でした。この日を境に、私の生活は大きく変わり始めました。まず、部屋をきれいに保ちたいという意識が芽生え、毎日少しずつ片付けをする習慣が身につきました。物の定位置を決めることで、「使ったら元の場所に戻す」というシンプルなルールを守るだけで、きれいな状態を維持できるようになりました。以前は、部屋の汚さから自己嫌悪に陥り、友人や家族を招くこともできませんでしたが、今では自信を持って人を招き、心地よい時間を共有できるようになりました。人とのつながりが増えることで、心の孤独感も軽減され、日々を前向きに過ごせるようになりました。ゴミ屋敷からの脱却は、私にとって単なる部屋の片付けではありませんでした。それは、過去の自分と決別し、新しい自分に生まれ変わるための「通過儀礼」であり、新しい部屋での生活は、まさに「変わる私、新しい部屋の物語」そのものでした。